【温鋼知新-13】NO PAROLE FROM ROCK 'N' ROLL【ALCATRAZZ】
名盤巡拝481番
NO PAROLE FROM ROCK 'N' ROLL
ALCATRAZZ
温鋼知新-13
発売日:1983/10
レーベル:メガフォース
- アイランド・イン・ザ・サン "Island in the Sun" – 3:56
- ジェネラル・ホスピタル "General Hospital"– 4:50
- ジェット・トゥ・ジェット "Jet to Jet" – 4:27
- ヒロシマ・モナムール "Hiroshima Mon Amour" – 4:01
- クリー・ナクリー "Kree Nakoorie" – 6:10
- インキューバス "Incubus" – 1:24
- トゥー・ヤング・トゥ・ダイ、トゥー・ドランク・トゥ・リヴ "Too Young to Die,Too Drunk to Live" – 4:21
- ビッグ・フット "Big Foot" – 4:07
- スターカー・レーン "Starcarr Lane" – 3:54
- サファー・ミー "Suffer Me" – 4:18
こんにちわ、あおさん(@aosan)です。
私がその当時に聴いてこなかったあのバンドを聴いてみるゾのコーナー。
今回の温鋼知新は、アルカトラスです。
このバンドのこのアルバムは正確に言うと、レンタルCDで借りてテープに録音して、かなり聴き込んだアルバムですので、当時聴いていなかった…というとちょっと違うのですが、「古き良き」なので、この枠でご紹介をさせていただきます。
さて、アルカトラスというと、みなさんの中で思い浮かべるミュージシャンは誰になるのでしょう?
アルカトラス自体の知名度はたいしたことないのに、
元レインボー、元M.S.G.、元インテリペリのボーカルのグラハム・ボネット、
言わずと知れた孤高のスーパーギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーン、
そしてまたスーパーギタリストの、スティーヴ・ヴァイ。
コレだけ見ると凄まじいメンツがいたバンドですね。
今回の作品は、アルカトラスのデビューアルバムであり、イングヴェイ・マルムスティーンが在籍した唯一のアルバムです。
インギーが彼のプレイとタメを張って歌えるボーカルとバンドやったのって、恐らくこのアルバムだけじゃないかな?
もちろん、最後はケンカ別れのようですが…。
さて、これだけでも波乱を予想させるこのバンドは、グラハムを中心にバンドを結成。レインボーで一緒だったリッチー・ブラックモアに似たギタリストを探しており、オーディションでイングヴェイを獲得する。
当時、まだ駆け出しのイングヴェイのギターは世間に知られておらず、デビューアルバムの本作のギタープレイがテープの速回しではないかと疑惑を持たれていた。しかし、ライヴを重ねる中で、この速弾きはホンモノとわかり、次第に、アルカトラスへの関心がイングヴェイのギタープレイに集中するようになり、メンバーの嫉妬を受ける。そして、決定的な事件が起き、インギーは解雇に近い脱退となった。
その決定的な事件とは…
有名な話ですが、グラハム・ボネットがイングヴェイ脱退の経緯を語っている。
1984年のライブで、イングヴェイのソロタイムになったので、グラハムが舞台袖に戻る際にギターのコードに足がかかってしまい、ギターアンプからコードが抜けてしまった。イングヴェイはこれをグラハムにわざとやられたと思い、ライブが終わった後に「このクソ野郎!」と胸ぐらをつかみ、首を絞めるように迫り、スタッフが止めに入った。シンガーの首を絞めるなんてことはしちゃいけない。だから、クビにした。
と、これはグラハムの話。実はインギーはこの件について語っていないようなんですね。ですので、これが真なのか疑なのか、誰もわからない。脚色抜きにしてファクトとして、こういった出来事はあったんでしょうね。
さてさて、ではその作品の中身ですが…
こんなギスギスした環境で、個性のかたまりのような二人から生まれた作品は、素晴らしい作品ができました。少なくとも、私はそう思う。
1曲目「アイランド・イン・ザ・サン」のイントロを聴いたときは、どこぞの産業ロックか?と思うほどチープでキャッチーで安上がりなモノと感じたので、聴くのやめようかと思ったんですが、イントロだけ。その後の展開は一気にグラハムの力強いボーカルにぐいぐい引っ張られて、ギターソロになると、一発でインギーとわかる怒涛の速弾きが聴けます。
3曲目の「ジェット・トゥ・ジェット」はテンポの速いハード・ロックというよりややヘヴィ・メタル寄りな私好みの1曲。また神がかってるギターソロもいいですね。
激しいロック、メタル調の曲ばかりではなく、4曲目「ヒロシマ・モナムール」、10曲目「サファー・ミー」のような哀愁感漂うバラードもあり、ここのギターは鳴いてます。
こうやって聴くと、捨て曲のない名盤だとよくわかるのですが、結局その関心が行ってしまうところがイングヴェイのギターだと、よくわかります。なるほど、オーディションで選んだ若造がここまで目立ったちゃうと、設立メンバーが嫉妬するのもわかるかも。
私の独断と偏見の評価
好きか嫌いかの独断と偏見による10段階評価です。
私が最も愛してやまないMETALLICA『…and justice for all』を「10」として考えています。
8.9
間違いなくの名盤です。
イングヴェイはすべての曲にクレジットされていて、作曲に関わっているとはいえ、バンドメンバーの一人なので、ギター・ソロパートは彼のソロアルバムのように曲の半分をギターソロで埋めるようなことはなく、曲の要所要所で役割をこなしているので、ギタリストのソロバンドの作品ではなく、しっかりバンドとしての作品になってます。
なので、イングヴェイのどうしたって目立ってしまう神ががりなギターに、負けじと鬼気迫る絶叫をするグラハムが、なんか絶妙なバランスで傑作を生みだしたような気がします。
なんで、9点台に行かないかというと、1曲目のイントロです。
あれはキライ(笑)
それではまた、違う名盤で👊
同年にリリースされた名盤たち (1983年)
構成メンバー/参加ミュージシャン/クレジット
- Bobby "Blitz" Ellsworth – lead vocals
- Bobby Gustafson – guitar, backing vocals
- Sid Falck – drums
- D.D. Verni – bass, backing vocals
収録曲
1曲目「アイランド・イン・ザ・サン」。
なんでこんなイントロにしたかねぇ。0:48まで我慢すれば後の展開はスゲェいいんですが…。
3曲目「ジェット・トゥ・ジェット」です。
ヘヴィ・メタル然として好きな一曲。インギーのギターも映える。
しかし、グラハムの短髪は確かに、今でこそ普通ですが当時を考えると違和感を感じますね。レインボー時代はリッチーから髪伸ばせと言われてたそうです。
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