【温鋼知新-08】BRAIN SALAD SURGERRY【Emerson, Lake & Palmer】
名盤巡拝468番
BRAIN SALAD SURGERRY
Emerson, Lake & Palmer
温鋼知新-08
発売日:1973/11/19
レーベル: マンティコア
邦題:『恐怖の頭脳改革』
- 聖地エルサレム - Jerusalem
- トッカータ - Toccata
- スティル...ユー・ターン・ミー・オン - Still...You Turn Me On
- 用心棒ベニー - Benny The Bouncer
- 悪の教典#9 第1印象 パート1 - Karn Evil 9: 1st Impression-Part 1
- 悪の教典#9 第1印象 パート2 - Karn Evil 9: 1st Impression-Part 2
- 悪の教典#9 第2印象 - Karn Evil 9: 2nd Impression
- 悪の教典#9 第3印象 - Karn Evil 9: 3rd Impression
こんにちわ、あおさん(@aosan)です。
私がその当時に聴いてこなかったあのバンドを聴いてみるゾのコーナー。
今回の温鋼知新は、Emerson, Lake & Palmer(以下、ELP)です。
なんで英語表記かって?
気分です。
カナで書いたらカッコ悪かったので。
そして、ELPは1枚持ってましたね。そこもご勘弁を。
前回紹介した90年代のELPは、それはそれはもう私には入ってこなくて、ダメだったんですよね。これね👇
そこで、いつかELPの名盤を聴こう聴こうと思いつづけて、十数年経ってしまった…。
そして、ブログを始めて、自分の気持ちを解放してCD買いまくりの生活を始めたら、
そうだ!ELPを聴こう!
と、ふと思い立って京都にでも旅行に行く感覚で買ってしまいました。
ELPについておさらいを。
1970年に結成されたELPは、それまでザ・ナイスというロックバンドでキーボーディストだった、キース・エマーソンが、新しいバンドを模索し始めたところから始まります。
ザ・ナイスで活動していたキースが、1969年にキング・クリムゾンと共演する機会があり、ここでキング・クリムゾンのボーカル/ベースのグレッグ・レイクに出会い、意気投合。当時、キング・クリムゾンは『クリムゾンキングの宮殿』でデビュー、大成功を収めた矢先でしたが、グレッグはバンドを脱退し、キースと新しいバンド結成を目指します。
そして、当時アトミック・ルースターというロックバンドにいたカール・パーマーがスカウトされ結成。
3人ともパフォーマーとして知名度が高かったので、メディアからはスーパーグループと注目を受けていました。
バンド名は3人のファミリーネームを順番に並べたもの。
ちなみに、80年代半ばに再結成した時は、カール・パーマーが参加せず、コージー・パウエルが参加したことから、
エマーソン・レイク・アンド・パウエル
と呼ばれています。
音楽性はプログレッシブ・ロック。
キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、イエス、ジェネシスらと並ぶ、1970年代を代表するプログレッシブ・ロックバンドです。
他のバンドとの違いは、
まずトリオバンドであること。
そして、ギターがいないこと。(※たまにグレッグが弾く場合がある)
さらにクラシック音楽へのアプローチが強いこと。
ですね。
当時のあのプログレッシブ・ロックの雰囲気そのものですが、エレキギターの歪ませた音がないので、他のバンドと比べると異質に聴こえますね。
曲によっては、カシオペア、T-スクエア、ポンタボックスなどのようなフュージョンというジャンルに近いものも感じます。そこまでリスナーにすり寄った音楽性では決してないですが。
さて、本作『恐怖の頭脳改革』の1973年にリリースされたELPの代表作の一つ。
ジャケットのデザインはH・R・ギーガー。あの映画『エイリアン』のデザインをしたスイスのデザイナー。
全8曲45分のプログレ作品にしては短くまとまった曲数に収録時間ですが、私が特にお伝えしたいのは、
やはり2曲目の『トッカータ』。
作詞、作曲は基本的にELPが行っているのですが、1曲目と2曲目は実はカバーなのです。
1曲目『エルサレム』はイギリスの讃美歌「エルサレム」をカバーしたもので、
2曲目『トッカータ』は、アルゼンチンのクラシック作曲家アルベルト・ヒナステラの「ピアノ協奏曲第1番第4楽章」をカバーしたもの。いや、バンド形式で再現した完コピと言ってもいいんじゃないかな。
そして、実はアルベルト・ヒナステラの作品は持っているんですよ、私。
有名な逸話ですが、キース・エマーソンはヒナステラの作品『ピアノ協奏曲第1番』をカバーし、それをデモテープに録り、ヒナステラのスイスの自宅まで、収録してよいか直談判に行き、ヒナステラに『トッカータ』を聴かせて、大絶賛されたそうです。
そして、またこれも面白いつながりなのですが、
アルベルト・ヒナステラは、私が好きなアーティストのアルゼンチンタンゴの異端児と言われたアストル・ピアソラのお師匠さんでもあります。
こういう音楽のつながり、人のつながり、知ると面白いものですね。
私の独断と偏見の評価
好きか嫌いかの独断と偏見による10段階評価です。私が最も愛してやまないMETALLICA『…and justice for all』を「10」として考えています。5段階で初めたけど、「4」ばかりになりそうなので変えました💦
8.3
【講評】
正直言って、エレキギターがないので物足りなさを感じてしまうとこはあったりします。でも、こういう音楽だと考えれば、この当時でこのジャケデザイン、タイトル、曲名も『悪の教典#9』とか、かなりいっちゃってますし、45分間、飽きさせない展開であっという間に聴き終わります。
彼らの名盤というと『タルカス』とか『トリロジー』かな、この辺も聴いてみたい気がします。
それではまた、違う名盤で👊
同年にリリースされた名盤たち (1973年)
※1973年なんて、そんな持ってね~よって検索掛けたら、けっこう持ってました💦
構成メンバー/参加ミュージシャン/クレジット
収録曲
本作2曲目『トッカータ』。
ライブがあったので、コチラを貼っときます。
1973年にこれは相当先をいっているな~と思いながらも、これはアルベルト・ヒナステラが1961年にすでにリリースしていた『ピアノ協奏曲第1番』のカバーです。
ヒナステラがいかに偉大な音楽家だったか。
ちなみにヒナステラ『ピアノ協奏曲第1番第4章』のオーケストラです。
これをバンドでしかも3人で再現しようと思ったELPもなかなかいっちゃってますね。
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